≫奈良県立図書情報館メールマガジン≪ 「Lib Info NARA −奈良県立図書情報館通信」 2009.3.15  No.090 *3月の休館日について  毎週月曜日。ただし、31日(火)は月末休館日です。 ■==■目 次■==■ 《トピックス》3月後半のイベント 館長連載「図書情報の文化史」 図書情報館からのお知らせ 図書情報館−職員だより 編集後記 ――――――――――――――――――――――――――――――――――― 《トピックス》3月後半のイベント■ ◇3月22日(日) 14:00〜16:00 1階交流ホール 記念講演会「OAGの歴史と在日ドイツ人の日本観」    ◇3月28日(土) 13:00〜16:00 1階交流ホール 図書館劇場3第6幕 奈良は美味いものばかり 「花より団子〜花見の食べもの〜」   14:00〜16:00 2階セミナールーム やまとネットショップ成幸塾特別個別指導コース『デジカメ体験講座』 13:30〜16:00 3階グループ研修室 「経営無料相談会」 ☆詳しくは、「奈良県立図書情報館イベント情報ブログ」 http://eventinformation.blog116.fc2.com/ をご覧ください。 館長連載「図書情報の文化史」素描編■ 第90回 源氏物語つまみ食い(8)                      館長 千田 稔  「息長」という氏族名の由来を考えることになってしまったので、『源氏物 語』から脱線することになった。息長氏については歴史学でも、十分に解明で きていないテーマである。とはいえ、わかっていることだけをここに記しても 、とても紙幅が足りない。かいつまんで言うと、敏達天皇の皇后が息長氏出身 の広姫で、その間に生まれた押坂彦人(おしさかのひこひと)大兄皇子が、舒 明天皇の父にあたる。それでは、推古天皇は敏達の皇后ではなかったかと、問 う人もいるかもしれないが、推古は広姫亡きあとの後添えである。 押坂彦人大兄皇子と「押坂」という名がつけられたのは、近江からでてきた息 長氏の、大和での本拠地が桜井市忍坂(おっさか)であったことによる。くど くどしい歴史の話はここではふさわしくないが、息長氏にふれた折口信夫の『 水の女』という論考は、私の好きな作品の一つである。五世紀代に在位したと 思われる允恭(いんぎょう)天皇が、即位にさいして、優柔不断であったとこ ろ、息長氏出身の妃の押坂大中姫(おしさかおおなかつひめ)が即位儀礼のた めの禊ぎの水をいれた容器をさしだして、天皇位につくことを促したという。 そこから折口は、水に関係する息長氏のイメージをふくらませたのである。夫 の背中をおした強い妻。比較するのはさほど意味がないが、紫式部が『源氏物 語』を書いたのは寡婦になってからで、女房生活にもなじめなかったという。 (つづく) ■図書情報館からのお知らせ■ ☆イベント □図書館劇場3『奈良は美味いものばかり』第6幕 「花より団子-花見の食べもの」を3月28日(土)1階交流ホールにて 13:00〜16:00(開場12:00)に開催します。 当館2階カウンター、メール、ファックス、電話にて参加申込み受付中です。 メール koen@library.pref.nara.jp FAX 0742-34-2777  第1部 落語   桂 文鹿 氏 講演会  喜多 誠一郎 氏(萬御菓子誂處 樫舎主人) 千田  稔   (当館館長)     詳細については、 http://www.library.pref.nara.jp/event/librarytheater_2008.html      をご覧ください。 □記念講演会「OAGの歴史と在日ドイツ人の日本観」を  3月22日(日)14:00〜16:00に1階交流ホールにて  開催します。 □第2回「健康相談会」を4月4日(土)13:00〜15:00 3階グループ研修室にて「医療・健康情報コーナー」の本をいかしての済生会 奈良病院、瀬川病院長による医療・健康相談を行います。 先着順。一人20分程度でお願いいたします。 □シリーズ「世界音楽紀行-祈り-」第1弾 吉桑道子「ふるさとの春に歌う-花と神への祈り-」  4月4日(土)14:00〜15:00(受付・開場13:00)を  2階メインエントランスホールにて開催します。      往復はがき、FAXまたはメールで、 1.郵便番号、住所 2.お名前(ふりがな) 3.電話番号、FAX番号 「4/4コンサート希望」とご記入の上、お申し込み下さい。 メール koen@library.pref.nara.jp FAX 0742-34-2777 ☆企画展示 (2階メインエントランスホール)      □「西洋人の日本観3-OAGドイツ東洋文化研究協会の業績」を開催 しています。        当館では、平成18年度から国際交流企画展として、「西洋人 の日本観」を開催してきました。今年度は、明治初期からの出版物と歴史を通 してOAGの日独の知的、文化的交流に果たした役割を明らかにするとともに、 ドイツ人の日本観を紹介します。29日(日)まで。         なお、3月22日(日)14:00〜16:00(開場:13:00)に上 智大学国際教養学部准教授サーラ・スヴェン氏を講師に迎え、「OAGの歴史と 在日ドイツ人の日本観」をテーマに記念講演会を開催します。先着200名。 無料。       申込方法        往復はがき、FAXまたはメールのほか、来館による申し込み( 2階カウンターにて)もできます。       メール koen@library.pref.nara.jp FAX 0742-34-2777 1.郵便番号、住所 2.お名前(ふりがな) 3.電話番号、FAX番号 「西洋人記念講演会申込み」とをご記入の上、お申し込み下さい。       共催:OAGドイツ東洋文化研究協会       後援:ドイツ連邦共和国総領事館       文化庁「関西元気文化圏」参加登録事業 ☆図書展示 (3階ブリッジ) □図書展示「蔵書のなかの文房四宝」を開催しています。 10日(火)から4月29日(水)まで。  (2階セミナー室前)  □図書展示「西洋人のみた幕末明治のニッポン」を開催しています。 29日(日)まで。 ☆ビジネス支援(セミナー、相談会) □奈良商工会議所と共催で、『経営無料相談会』を開催しています。  今月は28日(土)13:30〜16:00に3階グループ研修室で行います。事前申 し込み優先、無料です。 問合せ、申込みは、 奈良商工会議所 0746−26−6222(代表) □やまとネットショップ成幸塾 無料講演会 「誰も売れないと言ったバドミントン用品で月商500万円!」 を4月18日(土)14:00〜17:00に開催します。 参加費は無料です。メール、ファックスにて申込み受付中です。 メール npo-gms@library.pref.nara.jp FAX 0742-34-2777 お問い合わせは、NPO法人チャレンジ企業支援隊 http://www.npo-gms.com/postmail_yamato2/postmail.html TEL0743−73−1676  □やまとネットショップ成幸塾特別個別指導コース『デジカメ体験講座』を開 講しています。 第6回 3月28日(土)14:00〜16:00     2階セミナールームにて   CG合成その他の画像処理実習講座 (個別指導。デジタルカメラ、USBメモリ持参可) 下記URLにて参加申込み受付中です。 NPO法人チャレンジ企業支援隊 http://www.npo-gms.com/postmail_yamato3/postmail.html お問い合わせは、 TEL0743−73−1676 ―――――――――――――――――――――――――― ●図書情報館イベントの詳細は、ココ!!● 「奈良県立図書情報館イベント情報ブログ」 http://eventinformation.blog116.fc2.com/ をご覧ください。 ―――――――――――――――――――――――――― ☆3階戦争体験文庫 □企画展「子どもたちが見た戦争」を開催しています。 詳しくは、     http://www.library.pref.nara.jp/sentai/kikaku.html     をご覧ください。 ☆図書情報館ITサポーターズによる「パソコン水曜倶楽部」、「パソコン ウイークエンド倶楽部」、開催日時等詳しくは、    http://www.library.pref.nara.jp/supporter/index.html    をご覧ください。   ☆新着図書情報    月に1度更新します。下記ページをご覧ください。    http://www.library.pref.nara.jp/search/newarrival/index.html ☆館の有料施設の予約を受付けています。詳細は、県立図書情報館ホームペー ジの有料施設利用案内のページをご覧ください。   http://www.library.pref.nara.jp/guide/use_guide01.html     図書情報館−職員だより(71)■ 卵と壁  作家の村上春樹さんが、イェルサレム賞を受賞したニュースが大きな反響を 呼びました。イスラエル軍によるガザ侵攻のさなかでもありましたし、そんな 政治的状況のなかで、「彼はノーベル文学賞受賞への階段を登る選択をした。 」 という辛辣な批評もありましたが、受賞記念講演、「いつでも卵の側に」は、 小説家としての村上さんの核心が現れているようで、非常に印象的でした。  ここで、その賛否を述べるつもりはありません。「プロのホラ吹き」 である(と村上さんはいうのですが)小説家は、どのような状況にあっても ことばを紡ぎ、語る、いわば、ことばへの信頼と創作から物事の真実に光を あてることに自覚的であることにその存在意義があるというわけです。 だからこそ、敢えて、イェルサレムにやってきて、語ったというのです。  今度、講演の全文を読んでいて、ふと思い出したことがありました。彼の 初期の作品に『1973年のピンボール』という作品があるのですが、そのなかに  「あたしは四十五年かけてひとつのことしかわからなかったよ。こういうこ とさ。  人はどんなことからでも努力さえすれば何かを学べるってね。どんな月並み で  平凡なことからでも必ず何かを学べる。どんな髭剃りにも哲学はあるってね 、  どこかで読んだよ。実際、そうしなければ誰も生き残ってなんかいけないの さ。」 という文章があったのを思い出したわけです。彼の作風は、常に社会的なさま ざまな変化とともに、その姿を変えてきたように思うのですが、その核心は、 変奏曲の第一主題のように、そこここに現れていることを再認識しました。  卵が「作為した」壁に向き合う卵が何を学んだか、そのことを村上さんは 語りたかったように思うのです。  え、それはどんな内容ですか?って、ぜひ、この講演全文を読んでみてくだ さい。                                                   (いぬい そういちろう ) 編集後記■   佐保川の桜は、目には見えないけれども少しずつ花を咲かせる準備をして いるようです。桜が咲く季節は、当館からでも見事な桜が観賞できます。でも 、「花見よりお団子が嬉しいな。」と言う甘党の方もいらっしゃるかもしれま せんね。 ところで、花見団子の3色といえば、白、ピンク、緑になっていますが、白は 残雪を、ピンクは桜花を、緑は新緑を表現しているのだとか。季節の移り変わ りを一本の団子串に表したとは、日本人の細やかな季節感があふれるお菓子で すね。 3月28日の図書館劇場では、館長公開講座「花見の食べもの」をお楽しみい ただきます。ゲストに、ならまちにある「樫舎」のご主人である喜多氏をお迎 えして、奈良のお菓子について、深く、楽しく語っていただきます。当日は、 団子の販売も予定しています。是非、ご参加下さい。お待ちしています。  さて、県立図書情報館メールマガジン「Lib Info NARA−奈良県 立図書情報館通信」第90号をご覧いただき、ありがとうございました。 次回第91号は、4月1日(水)に配信する予定です。 =================================== ◎このメールマガジンへのご感想、ご意見などは、下記メールアドレスまでお 願いします。 *原則として、返信はいたしませんので、あらかじめご了承ください。 ◎このメールマガジンは、「まぐまぐ」を利用して発行しています。  http://www.mag2.com/ 「新着情報版」「ウィークリーまぐまぐ」の配信  が不要な場合は、こちらで解除できます。 http://www.mag2.com/wmag/ ◎トラブル等の対処については、「読者 まぐまぐ! ヘルプ」のページをご覧 下 さい。 http://help.mag2.com/read/ 当マガジンの解除は、こちらへ。 http://www.library.pref.nara.jp/netservice/mailmagazine.html =================================== 【 県庁各課等のメールマガジン 】 ◇ 読者登録をお願いします!◇ http://www.pref.nara.jp/dd_aspx_menuid-1324.htm ■□===========================■□ 発行:奈良県立図書情報館 〒630-8135 奈良市大安寺西1丁目1000番地 TEL 0742-34-2111(代表) FAX 0742-34-2777 http://www.library.pref.nara.jp e-mail info@library.pref.nara.jp ■□===========================■□