≫奈良県立図書情報館メールマガジン≪ 「Lib Info NARA −奈良県立図書情報館通信」 H19.8.1  No.051 *8月の休館日について  毎週月曜日。また、31日(金)は月末休館日です。 ■==■目 次■==■ 図書情報館トピックス 情報BOX これも図書情報館 図書情報館−職員独り言 連載「図書情報の文化史」 編集後記 ――――――――――――――――――――――――――――――――――― ■図書情報館トピックス■ #企画展示(2階メインエントランスホール)    □「木の良さを感じ、山や森林の大切さを知ろう!」展、開催中。5日 (日)まで。      期間中、29日(日)に「木で遊ぼう!木工クラフト教室」を開催 します。 詳しくは、 http://www.library.pref.nara.jp/event/exhibition_k.html#YAMA をご覧ください。 □7日(火)〜19日(日)、「奈良のむかしばなし」展を開催します。 □28日(火)〜9月2日(日)、「ならどっとFM78.4 ラジオのいまむ かし」展を開催します。期間中、9月2日(日)に番組公開収録も行います。 □21日(火)〜9月2日(日)、「平成19年度人権啓発ポスター・標語優秀 作品」展を開催します。 #図書展示(3階ブリッジ)   □本日より、図書展示「石井桃子さん100歳−おはなしとともに」を開 催します。30日(木)まで。 #図書情報館ITサポーターズによる「パソコン水曜倶楽部」  ITサポーターズが運営する利用者交流の場です。今月は、本日と15日( 水)です。事前申し込みは不要です。 詳しくは、   http://www.library.pref.nara.jp/newlib/supporter/wedclub.html  をご覧ください。 #図書情報館ITサポーターズによる「ウィークエンド倶楽部」が始まります 。毎月第2土曜日、第4日曜日に、セミナールームで開催するITサポーター ズが運営する利用者交流の場です。水曜倶楽部同様事前申し込みは不要です。 詳しくは、   http://www.library.pref.nara.jp/newlib/supporter/wedclub.html  をご覧ください。 #戦争体験文庫資料展示「軍隊と地域4 奈良の戦争遺跡−奈良聯隊/奈良海 軍航空隊ほか−」開催中。9月27日(木)まで。3階戦争体験文庫で。  詳しくは、 http://www.library.pref.nara.jp/event/exhibition_b.html#W_2007_03 をご覧ください。 #奈良商工会議所と共催で、『経営無料相談会』を開催しています。  来年3月まで、毎月第1、第4土曜日の13:30〜16:00に3階グル ープ研修室で行います。今月は、4日、25日です。事前申し込み優先。  詳しくは、   http://www.library.pref.nara.jp/event/koen.html#BUSINESSPLAN  をご覧ください。 ■情報BOX■ ○新着図書情報  月に1度更新します。下記ページをご覧ください。  http://www.library.pref.nara.jp/search/newarrival/index.html ○下記資料の一覧をホームページでご覧いただけます。ご利用ください。  オンラインデータベース/CD-ROM   http://www.library.pref.nara.jp/search/onlinedb.html  所蔵新聞等   http://www.library.pref.nara.jp/search/shinbun.html  所蔵の国土地理院地形図   http://www.library.pref.nara.jp/search/mapsearch.html ○ホームページのビジネス支援のページ「B−SIDE」、皆さんのビジネス や調査にお役立てください。また、ご意見、ご感想をお寄せください。   http://www.library.pref.nara.jp/reference/biz/b-side.html ○館の有料施設の予約を受付けています。詳細は、県立図書情報館ホームペー ジの有料施設利用案内のページをご覧ください。 http://www.library.pref.nara.jp/guide/use_guide01.html セミナールーム及び交流ホールについては、県・市町村共同運営による施設予 約システムからインターネットにより予約することもできます。インターネッ トで予約を行うには事前の利用者登録が必要です。詳しくは施設予約システム の利用案内をご覧下さい。 https://e-kotonara.jp/portal/jsp/index.jsp ■これも図書情報館(33)■   「ね ひとつひとつ ちゃんとおみずをかけて やってます。」と言いな がら赤いじょうろで湯船のお湯をジャーッ。幼い娘のお気に入りのお風呂遊び でした。『ちいさなうさこちゃん』のなかで、ふわふわさんが花にお水をあげ るシーンです。声にだして読むようになって、石井桃子さんが訳された絵本の 言葉のすごさに気がつきました。リズミカルでわかりやすく心に残る言葉。娘 がお風呂で口ずさむ絵本の多くは、石井桃子さんが訳されたものでした。 100歳を迎えられた石井桃子さん。絵本だけでなく、気がつくと支えてもらっ てきた本の多くに石井桃子さんのお名前があります。『子どもの図書館』この 本を読んで、「やっぱり本と人とをつなぐ仕事がしたい。」と思ったのでした ・・・ 4月より図書情報館で勤務させていただいております。まだまだわからないこ とが多く至りませんが、初心を思い出して勉強させて頂きたいと思います。ど うぞよろしくお願いいたします。 ※3階ブリッジにて、「石井桃子さんの100年」図書の展示をおこなっていま す。   詳細は、下記のサイトをご参照ください。                            (みやけ かずえ ) ■図書情報館−職員独り言(33)■   家人が、鉢植えにとコップに採って冷蔵庫に入れておいた米のとぎ汁を、 疲れて帰宅した私は「わぁカルピス!?」と飲んでしまいました。カルピスと いえば、七夕を思い出します。お風呂上りの天花粉の匂いと、まだ肩上げのと れない浴衣に結んだ赤い絞りの帯が気になって、めったにもらえないのにこぼ しては叱られたものです。子どもの頃、七夕は8月でした。前日の6日に朝の ラジオ体操が終わった後、大人も子供も総出で短冊や折り紙を棕櫚の紐で吊る すのです。その七夕飾りは見上げるほど大きく、お星様に願い事などまだある はずもない幼い私は、ひとりずつ確かめながら家族の名前を書いたものです。 その頃はまだ曾祖母が健在で四世代同居でした。 7月7日が普通ですが梅雨前線が活発な時季で毎年お天気が気になります。天 上の恋人たちは雨でも逢瀬を楽しんだようで、万葉集に『この夕べ零(ふり) 来る雨は彦星の早こぐ船の楷の散沫(ちり)かも』と素直な美しい歌がありま す。人麻呂作とされる七夕歌群の一首で、織姫になりかわって詠んだものです 。和歌は一人称の文学で作者の思いが「歌」になるのですが、人麻呂の七夕歌 群は、台本を読むように彦星と織姫の物語が展開します。七夕は渡来人の機織 集団が伝えたという説もあるようで、男女が歌を交わす事でお互いを求め合う 、歌垣といいますが、天の川という水辺での歌垣は、川原で機を織る女人の物 語から、後には貴人に出会うという橋姫伝説にもつながっていったようです。 時代は下りますが万葉集には憶良が詠んだ七夕歌も残されています。有名な『 秋の野に咲きたる花を指(および) 折りかき数ふれば七草の花』『萩の花尾 花葛花瞿麦(なでしこ)の花女郎花また藤袴朝貌の花』という二首はその七夕 歌群の後に置かれていますが、この歌に詠まれた秋の七草は、七という数から 七夕祭りに供えられたのでは、という説もあって、早くから七夕も、盂蘭盆会 につながる行事として解釈されてきたように思えます。『礫(つぶて)にも投 げ越しつべき天の川隔てればかもあまた術なき』憶良の七夕歌の一つです。石 を投げるとは少し乱暴な気もしますが、向こう岸に届きそうほど近いのに『会 えない』という作者の深い嘆きが伝わってくる一首です。 大人になって私の七夕は、8月6日という忌まわしい日のために、見上げる星 は届きそうなほど近くなのに、立派な青竹を切ってくれた父も、棕櫚をさばく 曾祖母も、ゆかたを着せてくれた祖母にも『会えない』のです。そして時季は 待つこともなくその日を境に、盛夏のまま秋になってしまうのです。今年は七 夕を過ぎた頃から、まるで彦星と織姫が喧嘩別れしたかのように、集中豪雨に 台風、そして地震と天災に襲われ、尊い命がまた失われました。かけがえのな い人を失い、この世に残された者の悲嘆は昔も今も変わらず、テレビのニュー スを見ながらどれほどの人たちが『会えない』と嘆くことかと。疲れきった私 は、味のしないカルピスを飲み、星のない夜空を見上げ、来るはずのない彦星 を待つのです。 この文を書くにあたって読み直した本 「萬葉集評釈(新訂) 第6巻」窪田空穂著(1985) 「山上憶良」中西進著(河出書房新社1973) 「中西進万葉論集 第2−3巻」中西進著(講談社1995) (きくい なおこ) ■連載「図書情報の文化史」素描編■ 第51回 『三教指帰』(1)                            館長 千田 稔 わが国の歴史上の数多い著作の中で、図書情報という観点から、どうしてもと りあげなければならないのは、空海の『三教指帰(さんごうしいき)』だと、 私は思う。  空海が24歳(797)のときに、出家を決意した宣言の書である。渡唐前 の空海が、該博な読書によって得た知識を漢文で綴ったものである。  図書情報の文化史からは、除くことのできない作品ではあるが、これを引用 されている原典と照合しながら読み解いた作業は、実際のところほとんどない 。私にとっては、まったくの専門外であるのは、いうまでもないが、さりとて 避けて通れない。そこで、私が日本の古代に伝来していたと考えられる道教思 想について手ほどきを受けた福永光司先生の『三教指帰』の解説と現代語訳( 福永責任編集『最澄 空海』(日本の名著3)中央公論社 1983年)に依 存しながら、概要のそのまた一部のようなことを、とりあえず書き留めておき たい。  平安文学といえば『源氏物語』を第一にあげ、それに親しむ人は少なくない 。だが、空海のこの著作は、純粋な文学作品とはいえないが、奈良時代末から 平安時代に生きた偉大な宗教者の青年期の思索の結実である。このあたりから 解きあかさないで、王朝という雅びの空間に遊びはしゃいでも、日本文化の思 想的脈略をたどることができない。(つづく) ♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪ 【 県庁各課等のメールマガジン 】 ◇ 読者登録をお願いします!◇ ♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪ 読者登録はこちらから! 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