≫奈良県立図書情報館メールマガジン≪ 謹 賀 新 年 「Lib Info NARA −奈良県立図書情報館通信」 H19.1.1  No.037 *1月の休館日について 1月4日(木)までは休館です。 今月の休館日は、毎週月曜日です。ただし、8日(月)は開館、9日(火)は 休館です。また、31日(水)は月末休館日です。 ■==■目 次■==■ ◆ 新年のご挨拶 図書情報館トピックス 情報BOX これも図書情報館 図書情報館−職員独り言 連載「図書情報の文化史」 編集後記 ――――――――――――――――――――――――――――――――――― ■新年のご挨拶 ― 一つの呼びかけ ―■                    館 長 千 田  稔  あけましておめでとうございます。 一年をふり返って、来館していただいた皆様にお礼を申し上げます。やっと歩 みはじめた当館に、いろいろとご助言をいただいたお蔭で、なんとか、運営に ついて一つの方向性が見えてまいりました。ありがとうございました。  図書館機能の充実はいうまでもありませんが、この県立図書情報館が、多く の方々の交流の場であってほしいといつも願っています。志賀直哉を中心につ くられました「高畑サロン」のようなクラブが当館の利用者の皆さんによって 生まれたらすばらしいと思います。たとえば、「奈良の近代文学を語る集い」 とか、「奈良県の地場産業を活性化する談話会」あるいは、「平城遷都130 0年を盛り上げる勝手連」など、当館をホームグランドとして活発な活動が展 開されることを、呼びかけたいと思います。館内にミーテイングをしていただ ける部屋もありますので、是非とも今年は、このようなサークル活動をどんど ん立ち上げていただきたいと期待しています。自主的な運営を原則としていた だきますが、私ども館員も、都合のつく限り、そのような交流をサポートさせ ていただきたく思います。  どのような施設であっても、私は年ごとに進化する努力をなすべきだと思っ ています。いつも、いつも同じ手法でマンネリ的に運営されているような施設 はその存在の理由はないのではないでしょうか。私どもも、昨年に勝るとも劣 らない企画を実行にうつすつもりでいますので、来館者の皆さんも、当館の新 しい利用の仕方を提言してください。               ここに呼びかけました交流の場をつくる試みが、今年の新しいステップとなる ことを願ってやみません。 本年もよろしく、お力添え下さいますようお願い申し上げます。 ■図書情報館トピックス■ #イベント  □館長公開講座 図書館劇場第5幕「東大寺炎上」を開催します。ただいま 申し込み受付中です。詳しくは、   http://www.library.pref.nara.jp/event/librarytheater.html   をご覧ください。  □『創業・経営革新無料相談会』を下記のとおり開催しています。   この相談会は、これから起業をしようと考えておられる方や、事業者の方 で経営の向上に取り組むビジネスプラン(経営革新計画)を作成される方を対 象に、専門家(奈良商工会議所シニアアドバイザー)がアドバイスを行います 。   日 時 毎月第1・第4土曜日(平成18年12月〜平成19年3月)           1月6日・27日、2月3日・24日、3月3日24 日 13:30−16:00 会 場 3階グループ研修室 問い合わせ先・申込先 奈良商工会議所シニアアドバイザーセンター(担当:清水) 〒630-8586  奈良市登大路町36-2 (奈良商工会議所内) TEL 0742−26−6222(代表) FAX 0742−22−1180 #企画展示(会場は、2階メインエントランスホール)   □5日(金)より、「ITサポーターズ紹介展」を開催します。館内での情 報機器利用サポートやパソコンやインターネットに関する相談会(水曜倶楽部 )、自主企画パソコン講習会など、その活動を紹介するとともに、もうひとつ の活動である「館からの情報発信活動」の試みについても紹介します。      なお、今年度、新たにITサポーターを募集し、その活動研修も兼ね た「情報ワークショップ−情報発信を考える」開催の紹介も行います。      館の横を流れる佐保川から、ITサポーターの情報発信が始まります 。あなたのスキルを図書情報館で活かしてみませんか?  14日(日)まで 。 #図書情報館ITサポーターズによる「パソコン水曜倶楽部」  ITサポーターズが運営する利用者交流の場です。毎月第1・第3水曜日の 13:30〜16:30、2階セミナールームで開催しています。事前申込み は不要です。今月第1回目は、8日(月)に開催。 詳細は、   http://www.library.pref.nara.jp/newlib/supporter/wedclub.html  をご覧ください。 #図書展示 □図書展示「年越し、春迎え」(会場:3階ブリッジ)   来年1月14日(日)まで開催しています。   http://www.library.pref.nara.jp/event/exhibition_b.html#NEWYEAR □「軍隊と地域 1 -戦地・占領地での軍隊 ビラと軍票-」(戦争体験文庫) を 開催しています。来年1月30日(火)まで。  http://www.library.pref.nara.jp/event/exhibition_b.html#W_2006_05 ■情報BOX■ ○新着図書情報  月に1度更新します。下記ページをご覧ください。  http://www.library.pref.nara.jp/search/newarrival/index.html ○ホームページのビジネス支援のページ「B−SIDE」、皆さんのビジネス や調査にお役立てください。また、ご意見、ご感想をお寄せください。   http://www.library.pref.nara.jp/reference/biz/b-side.html ○館の有料施設の予約を受付けています。詳細は、県立図書情報館ホームペー ジの有料施設利用案内のページをご覧ください。 http://www.library.pref.nara.jp/guide/use_guide01.html セミナルーム及び交流ホールについては、県・市町村共同運営による施設予約 システムからインターネットにより予約することもできます。インターネット で予約を行うには事前の利用者登録が必要です。詳しくは施設予約システムの 利用案内をご覧下さい。 https://e-kotonara.jp/portal/jsp/index.jsp ■これも図書情報館(19)■ 「 CIE図書室のこと 」  第二次世界大戦の終結にともない、連合国軍最高司令官総司令部(GHQ/SCA P)は日本の民主化を進めるために様々な占領政策を実施した。図書館に対す る施策も早い時期から進められ、教育情報部門を担当する民間情報教育局(CI E)が担当官をおき推進した。その一つが昭和21年3月から、東京日比谷を 皮切りに全国23の都市に設置されたCIE図書館であった。 『奈良県立図書館小史』によれば、奈良県でも、昭和22年(1947)1月 、GHQ/SCAPから図書や雑誌を受贈し、4月に奈良公園内にあった旧奈良図書 館にCIE図書室が併設された。確かに旧奈良図書館の正面玄関にCIE図書室の看 板が掲げられた写真や、古い洋書の中に「奈良軍政府ヨリ日本國民ニ貸與」、 “SCAP Civil Information and Education Information Library“と押印され たものが残っている。残念ながら、その活動内容についてのまとまった記録が 残っていないので、旧図書館に併設されたものが各地にあったCIE図書館のよ うな専門職員も配した機関であったのか、単に資料だけを配置した図書室に過 ぎなかったのかは不明である。しかし、図書館を民主化推進の一機関として位 置づけ、地方の小都市にも関連施設を配置したことは注目に値する。 他府県のCIE図書館の事例を見ると、アメリカ文化の普及を目的として英語の 図書、雑誌、パンフレット等が開架され、利用や貸出は無料、映画・レコード の鑑賞会も行われていたという。終戦直後の混乱した時代に、従来の日本の図 書館にはなかった画期的なサービスが行われていた。CIE図書館については、 大江健三郎はじめ多くの人々が思い出を記している。当時としては異文化に接 することの出来る数少ない場であったのであろう。 図書情報館は昨年11月、旧奈良図書館と旧橿原図書館の資料を引き継ぎ、資 料や新たな機能も充実させてスタートした。平成21年11月には、奈良県立 戦捷紀念図書館の開館から100年の節目を迎える。今後、歴史の古層に埋も れてしまった事実に眼を向け、光を当てていく作業も進めていかなければなら ない。 【参考資料】・小田光雄「CIE図書館」(『図書館逍遥』編(あむ)書房)     ・大島真理「CIE図書館の女性図書館員たち」 (『図書館界』56−4) (もりかわ ひろゆき) ■図書情報館−職員独り言(19)■ 「新年あけましておめでとうございます」 元日に届くお決まりの年賀状が何故か幾つになっても嬉しいものです。今回の 展示で、日本の正月、年中行事、伝統文化について再考の機会を与えられまし た。 新しい年が明けると、若水を汲み、お雑煮を炊きます。歳神様に手を合わせ、 家族皆でお祝いをして、お節料理や御屠蘇をいただきます。子ども達はお年玉 に喜び、羽根突きや駒回しをして遊びます。 これは典型的な日本の正月の風景でした。今では、年賀状はメールに、手を合 わせることも無く正月は海外で、お節も食べ飽きて、パソコンゲームを楽しむ という家庭も増えたのではないでしょうか。時代にスタイルの変化も否めませ ん。もう、十年以上も前に大林太良氏が著書の中で「我われはどれだけ本当に 新年をめでたいと思っているだろうか?(中略)惰性で正月を迎える現状から 、一歩離れて、正月のめでたさとはいったい何か、を考えてみたいのである。 」(『正月の来た道』小学館 1992)と書いておられます。正月の飾り物の門 松や注連縄、雑煮やお節料理のひとつひとつにも深い意味があります。 昨年、開館1周年記念事業「ゼネティック・コンピュー(禅コンピュータ)と 電子図書街」でコンピュータと東洋思想の融合の試みが紹介されました。 新しい形での文化の継承をこの図書情報館から発信できれば、そして日本の古 き良き伝統や文化を後世に伝えていけたらと改めて思っています。 本年もどうぞ皆様の暖かいご指導ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。 =「年越し・春迎え−日本の歳時記−」3階ブリッジで展示中(〜1/15(日 )まで)= (まつむら じゅんこ) ■連載「図書情報の文化史」素描編■ 第37回 『風土記』という地理情報(1) 館長 千田 稔  政治という行為は、権力の及ぶ土地についての、詳細な情報を手元におくこ とを常とする。それは、あたりまえのことだが、どのような情報を集めるかは 、時代によって、地域によってさまざまである。日本の場合、平城京の時代に なって、間もなく、和銅6年(713)、各国に対して地理情報の報告が命じ られた。この報告が書物になったのが、国別の風土記であると考えられる。近 世にも各地で風土記が編纂されるので、古代のものを「古風土記」とよぶこと もある。この「古風土記」でほぼ完本に近い写本は、わずか五カ国しか現存し ていない。それらについては、以後触れていくが、和銅6年の官命は次のよう なものであった。 畿内七道諸国の郡郷の名は好(よ)き字をつけること。 郡内に生じる銀・銅・彩色・草木・禽獣・魚虫などについては、つぶさに記録 すること。 土地肥沃の程度、山川原野の名前の由来、古老が伝える伝承を記載すること。 現存する風土記の写本を読んでおもしろいことは、上記のような報告の項目が 定められていても、各国が特色ある記述をしている点である。この自由さに、 私は奈良時代の文化のエネルギーをみる。(つづく) ♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪ 【 県庁各課等のメールマガジン 】 ◇ 読者登録をお願いします!◇ ♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪ 読者登録はこちらから! http://www.pref.nara.jp/c_etc/mailmag.html  ★「大仏さんのつぶより情報」 (広報広聴課) ★「まほろば*地域づくり情報」(交流政策課)  ★「ボランティア情報誌Vio」(県民生活課)  ★「健康21ファンクラブ通信」(健康増進課)  ★「情報発見メルマガ編」   (中小企業支援センター)  ★「E−夢 はっしん!」  (教育委員会)  ★「代官山で愛ましょう!」  (奈良県代官山iスタジオ)  ★「ならの農業と園芸」    (県農業総合センター)  ★「子育てメールなら」    (県子育て家庭サポートセンター)  ★「メルマガ・スマイル」   (県母子・スマイルセンター) ■編集後記■    皆様、あけましておめでとうございます。    開館して2度目の新年を迎えました。年忘れから一夜明けると年の初め 、一年の計。人間と時間のデリケートな関係を象徴するような一瞬です。とは いえ、新たな年にふさわしいネクストを、図書情報館の次なる試みにご期待く ださい。 さて、県立図書情報館メールマガジン「Lib Info NARA−奈良県立 図書情報館通信」第37号をご覧いただき、ありがとうございました。 次回第38号は、15日(月)に配信する予定です。皆様、ご愛読、よろしく お願いいたします。 =================================== ◎このメールマガジンへのご感想、ご意見などは、下記メールアドレスまでお 願いします。 *原則として、返信はいたしませんので、あらかじめご了承ください。 ◎このメールマガジンは、「まぐまぐ」を利用して発行しています。  http://www.mag2.com/ 「新着情報版」「ウィークリーまぐまぐ」の配信  が不要な場合は、こちらで解除できます。 http://www.mag2.com/wmag/ ◎ご覧になるコンピュータの環境によって、文字がずれて表示される場合の  対処については、こちらへ。 http://www.mag2.com/help/r107.html 当マガジンの解除は、こちらへ。 http://www.library.pref.nara.jp/netservice/mailmagazine.html =================================== ■□===========================■□ 発行:奈良県立図書情報館 〒630-8135 奈良市大安寺西1丁目1000番地 TEL 0742-34-2111(代表) FAX 0742-34-2777 http://www.library.pref.nara.jp e-mail info@library.pref.nara.jp ■□===========================■□