≫奈良県立図書情報館メールマガジン≪ 「Lib Info NARA −奈良県立図書情報館通信」 H18.9.1  No.029 ■==■目 次■==■ ◆ 巻頭言 図書情報館トピックス 情報BOX これも図書情報館 図書情報館−職員独り言 連載「図書情報の文化史」 編集後記 ――――――――――――――――――――――――――――――――――― ■巻頭言■ 先日、大阪にある大きな病院に行くことがありました。その病院に入ろうとし たところ、一階に患者情報室を見つけました。仕事柄、少し見てみようと入室 してみると、そこには病気ごとの資料や患者さんの体験談があり、患者さんや その家族と思われる方が利用されていました。  室内には市販されている資料だけではなく、患者さんの体験談が病気の種類 ごとにファイルされていたり、その病院に勤務されている医師の講演会記録や 患者さん団体のパンフレットが利用しやすいような形で整理されていました。 また、患者同士が自身の病気について語り合う「患者情報室サロン」、医師や 看護士を迎えて病気に関する勉強会なども企画されているようでした。  図書館の役割は単に本を「読む」ための施設というだけでなく、自分が生き ていくため、また課題や問題を解決するために必要な情報を「調べ」たり「集 める」ためにも必要な施設だなと、改めて感じました。  医療などの専門的な判断が必要な質問に関して、医師でもない私たち司書は 当然、答えられません。しかし、医療に限らず、日常生活を営んでいく上で皆 さん自身が判断、意思決定するのに必要な情報を集めたり、調べる際に、情報 探索や情報収集の面で少しでもお役に立てるよう努力していくことが我々の使 命だと考えています。 (おまつ けんいち) ■図書情報館トピックス■ #企画展示 □8/29(火)より、2階メインエントランスホールで、「子どもの居場所 づくり in 奈良」ポスターセッションを開催しています(〜9/10(日)) 。  共催 奈良県子どもの居場所づくり運営協議会 #図書情報館ITサポーターズによる「パソコン水曜倶楽部」  ITサポーターズが運営する利用者交流の場です。毎月第1・第3水曜日の 13:30〜16:30、2階セミナールームで開催しています。今月は、6 日と20日です。20日は、3階グループ研修室で開催します。事前申込みは 不要です。詳細は、   http://www.library.pref.nara.jp/newlib/supporter/wedclub.pdf  をご覧ください。 #図書展示(会場:3階ブリッジ) □今日から図書展示「色魅本〜iromihon〜」を開催しています。  図書のタイトルに赤・青・黄・緑がついているものをランダムに集めて展示 しています。 9/28(木)まで。 #戦争体験文庫(会場:3階専門資料スペース)  資料展示「戦争と教育1」を開催しています。  9/30(土)まで。詳細は、 http://www.library.pref.nara.jp/oshirase/exhibition/index.html#WARTIME   をご覧ください。 ■情報BOX■ ○県立図書情報館では、シャープ株式会社 国内営業本部 西日本営業部とタ イアップし、『液晶ディスプレイ&太陽光発電システム』技術展を開催します 。 ??世界最大フルスペックハイビジョン65型液晶ディスプレイによるタッチパネ ルシステムや全方位360度の映像を捉える監視システム、ノンメンテナンスの ソーラー照明灯システムなど液晶ディスプレイと太陽光発電システムの先端技 術が体感できます。“目からウロコが・・・”の技術が体感できる機会です。 ??また、期間中、商品技術セミナーを開催します。詳細は、下記ページをご覧 ください。(引き続きセミナー参加申し込みを受け付けています。)   http://www.library.pref.nara.jp/oshirase/display-solar.html ○新着図書情報  月に1度更新します。下記ページをご覧ください。  http://www.library.pref.nara.jp/search/newarrival/index.html ○ホームページのビジネス支援のページ「B−SIDE」、皆さんのビジネス や調査にお役立てください。また、ご意見、ご感想をお寄せください。   http://www.library.pref.nara.jp/reference/biz/b-side.html ○館の有料施設の予約を受付けています。詳細は、県立図書情報館ホームペー ジの有料施設利用案内のページをご覧ください。 http://www.library.pref.nara.jp/guide/index.html セミナルーム及び交流ホールについては、県・市町村共同運営による施設予約 システムからインターネットにより予約することもできます。インターネット で予約を行うには事前の利用者登録が必要です。詳しくは施設予約システムの 利用案内をご覧下さい。 https://e-kotonara.jp/contents/shisetu/reserve_ref/index.htm ■これも図書情報館(11)■  レファレンスカウンターで聞いても首を傾げられるであろう、「生命、宇宙 、そのすべてに対する答え」に対する回答まで検索可能な、言わずと知れた検 索エンジンの雄Google。このGoogleが昨年発表し物議をかもしだした計画があ る、欧米の大学図書館等と提携し蔵書をスキャンするというGoogle Library P rojectである。  日本でも著作権の問題や字形字体が多くOCRソフトによる読み込み精度が悪 いという日本語特有の技術的問題はあるがインターネット上で電子化されたデ ータが数多く公開されてきている。有名なところでは画像データであるが国立 国会図書館が近代デジタルライブラリーとして約12万7,000冊のデータを公開 している。また、著作権の消滅した作品を有志によりテキスト化されたものが 青空文庫で公開されている。 奈良県立図書情報館でも前身である奈良県立図書館時代の平成9年1月に絵図等 の電子化データの公開を始め。昨年の開館に合わせ絵図展示ギャラリーの画像 を高精細画像(Zooma画像)として高画質な画像を自由に拡大・縮小・スクロー ルしながら閲覧できるように公開した他、あまり利用されていないようである がWWWOPACの公文書・古文書・絵図検索からも一部ものについてはページのイ メージを閲覧できる。 (ひたち あきら) ■図書情報館−職員独り言(11)■ 図書館で所蔵する資料のうち文庫本や新書はよく利用される資料群のひとつで す。 旧奈良図書館ではスペースの問題から文庫本は全て書庫に入れられていました が、この図書情報館では刊行年の古いものを除きほぼ開架しています。 3階資料スペース西側の端に、岩波文庫、中公新書、東洋文庫などが書架4面に わたって並べられています。 このうち最もコレクション量の多いのが岩波文庫です。 ところどころ同じ本が2冊並んでいる場合がありますが、これは新たな版が発 行され、購入されたものです。新旧の版を見比べてみると巻末の解説者が違っ ていたり、外国の作品では訳者が変わっていたりします。 書架を眺めてみますと、昔教科書で読んだ文学作品や古典、夏休みに読書感想 文を書いた短編集もみえます。 外国文学が並ぶ列には見覚えのある訳本がありました。学生時代に何度も借り ては課題を仕上げたことが懐かしく思い出されました。 ※ 新書・文庫配架位置: 3階一般資料スペース 書架番号8 ~ 11 (とくやま さおり) ■連載「図書情報の文化史」素描編■ 第29回 『万葉集』の周辺(その4) 館長 千 田  稔 書物の著者や編者について知ることも、図書情報を読み解く作業であろう。そ こで、『万葉集』の編者であるとされる大伴家持について、簡単にふれておき たい。  名門氏族の出身であるがゆえに、歴史の波に翻弄される人生を送らねばなら ないという宿命のようなものを、家持は常に身にしみて感じていたにちがいな い。家持の経歴を追うと、各地の国司として地方に赴いていることに目がとま る。天平17年(745)越中守。その任を終え、帰京するが、天平宝字元年( 757)に藤原仲麻呂殺害の謀議に、橘奈良麻呂とともに大伴一族の者が参画し たことによって、家持は因幡守として左遷される。藤原仲麻呂は光明皇太后が 政治的実権を振るうために創設された紫微中台の長官、紫微令の地位にあった 。その人物に対して反乱をおこしたのであるから、大伴・橘氏と藤原氏とは、 厳しい対立関係にあったとみてとることができる。クーデターの失敗は、政治 生命に打撃を与えることになった。(つづく) ♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪ 【 県庁各課等のメールマガジン 】 ◇ 読者登録をお願いします!◇ ♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪ 読者登録はこちらから! 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