≫奈良県立図書情報館メールマガジン≪ 「Lib Info NARA −奈良県立図書情報館通信」 H18.7.15 No.026 ※今月は、本日以降、18日(火)、24日(月)、28日(金)、31日( 月)が休館日です。お間違えのないように。 ■==■目 次■==■ 図書情報館トピックス 情報BOX これも図書情報館 図書情報館−職員独り言 連載「図書情報の文化史」 編集後記 ――――――――――――――――――――――――――――――――――― ■図書情報館トピックス■ #激動の古都パリ「ベルサイユのばら」の時代展を開催します。期間中(7/ 25(火)〜8/27(日))、記念講演会、記念トークショーなどを開催し ます。ただいま、申込み受付中です。  詳細は、http://www.library.pref.nara.jp/oshirase/koto-story.html を ご覧ください。 #図書情報館ITサポーターズによる「パソコン水曜倶楽部」が始まりました 。  ITサポーターズが運営する利用者交流の場です。毎月第1・第3水曜日の 13:30〜16:30、2階セミナールームで開催します。事前申込みは不 要です。詳細は、   http://www.library.pref.nara.jp/newlib/supporter/wedclub.pdf  をご覧ください。 #企画展示(会場:2階メインエントランスホール) 「空から見た奈良の変遷−航空写真と地図で見る奈良の変遷」開催中です。    奈良市周辺の航空写真のデータと、過去より現代までの1/25000地形図 とを自由に照らし合わせることができます。空から見た「奈良の変遷」を是非 体感してください。23日(日)まで。   共催:アジア航測株式会社 「知恵と勇気で消費者被害を防ごう」展開催中です。    ますます複雑多様化する消費生活環境の中で、さまざまなトラブルに巻 き込まれないよう、安心で安全なくらしを確保するための基礎知識を高め、消 費者被害を未然に防止するためのパネル展示です。17日(月)まで。 共催:県食品・生活相談センター #戦争体験文庫(3階専門資料スペース) 戦争体験文庫コーナーでは、『戦時下の国民生活 〜終章〜占領下の生活』を テーマに非図書資料を展示しています。 詳しくは    http://www.library.pref.nara.jp/oshirase/exhibition/index.html#W ARTIME   をご覧ください。 ■情報BOX■ ○ホームページのビジネス支援のページ「B−SIDE」、皆さんのビジネス や調査にお役立てください。また、ご意見、ご感想をお寄せください。   http://www.library.pref.nara.jp/reference/biz/b-side.html ○館の有料施設の予約を受付けています。詳細は、県立図書情報館ホームペー ジの有料施設利用案内のページをご覧ください。 http://www.library.pref.nara.jp/guide/index.html セミナルーム及び交流ホールについては、県・市町村共同運営による施設予約 システムからインターネットにより予約することもできます。インターネット で予約を行うには事前の利用者登録が必要です。詳しくは施設予約システムの 利用案内をご覧下さい。 https://e-kotonara.jp/contents/shisetu/reserve_ref/index.htm ■これも図書情報館(8)■ 瀬田貞二氏邸の庭の芸草が、ひとからひとへと広がり図書情報館の庭に植えら れたことについて、メールマガジンNo.24で紹介しました。 『指輪物語』や『ナルニア国ものがたり』の訳者として知られる瀬田貞二氏は 、翻訳家、評論家、児童文学者として、児童文化に関わるすぐれた仕事を数多 く残されています。平凡社の『児童百科事典』の編集を手がけるとともに、岩 波少年文庫など海外の新しいファンタジーやリアリズムの傑作を次々と世に送 り出しました。またすぐれた外国絵本の翻訳や、昔話の再話など多くの著書が あり、時をこえて多くの子どもたちに読み継がれています。瀬田氏の訳文や再 話のことばの響きは、物語の魅力とともに子ども時代に出会うと深く印象づけ られるものでしょう。図書館員向けの講義をまとめた『幼い子の文学』や、『 絵本論瀬田貞二子どもの本評論集』は、図書館員にとって子どもの文学を知る ためのよい手引書でもあり、読む楽しさだけでなく仕事をしていくうえでの支 えともなるものです。瀬田氏はまた中村草田男に師事し、余寧金之助の俳号で 機関紙「萬緑」の創刊に携わった俳人でもありました。 瀬田氏のご自宅の庭について、児童文学者の斎藤惇夫氏が書かれた「我が作庭 記」という一文があります。日本庭園でも西洋庭園でもない瀬田さんが心から 愛する木と花だけで作られた庭。白い利休梅や、つややかな葉の多種多様の椿 、足許には菫や桜草、リラの花が咲きにおい、白山吹が咲く。それは瀬田さん の仕事そのままのような庭であったと、その印象を述べています。 『指輪物語』 J.R.R.トールキン著/瀬田貞二訳. 評論社 1972-1977 『ナルニア国ものがたり』 C.S.ルイス作/瀬田貞二訳. 岩波書店 1966 『児童百科事典』 平凡社 1951-1956 『幼い子の文学』瀬田貞二著 中央公論社 1980 『絵本論瀬田貞二子どもの本評論集』瀬田貞二著 福音館書店 1985 『僕の冒険 : 子どもの“時"にむかって』 斎藤惇夫著 日本エディタースクール出版部1987                (いのうえ はるみ) ■図書情報館−職員独り言(8)■ 今年4月から図書館通いが再開した。規則的に通うのは、かれこれ20年振り ではなかろうか。「結構な身分だね!」と妬む声が聞こえてきそうだが、なん のことはない。人事異動で偶々、職場が当館となっただけのお話。しかし、ど ちらかと言えば本好きの小生にとって、正直、願ってもない職場であり、頗( すこぶ)る快適な環境であると感じているのも確かな話である。いや、「快適 な環境」と言うよりは、むしろ「贅沢な環境」と言わなくてはならないだろう 。  担当業務は、総務。司書の資格を持っているわけではないので、カウンター の表に立つことはない。当然のことながら直接、利用者の方々と接する機会も 司書と比べて格段に少ない。畢竟、図書館という「劇場」の裏方が司書だとす れば、総務の仕事は、「裏方の、さらにその裏方」である。そして、この「劇 場」の主役は?勿論、利用者一人ひとりであろう。  だが、「座力」という言葉があるとおり、この「劇場」は本との対話という 極めて孤独で、しかも忍耐力を要求される世界である。が、同時に他者に侵害 されることのない聖域、つまり認識力と想像力とを用いて利用者自身が演出し 、愉しむことが出来る「自分だけの劇場」とも言えまいか。  「思い出は、誰にも追い出されることのない、唯一の楽園である。」と、ド イツ浪漫派の作家、ジャン・パウルはその作品の中で語っている。(「見えな いロッジ」)  図書館勤務をしていると、この言葉を何故か次のように捩(もじ)りたくな る誘惑に駆られてしまう。  「閲覧席は、誰にも追い出されることのない、唯一の劇場である。」と。  今月22日に当館の千田館長等を講師とした「図書館劇場」の第2幕が上が る。テーマは、「平城京は、我がふる里」。普段、「孤独な劇場」に慣れ親し まれている方々も、是非一度、異次元の劇場を愉しんでいただきたい。    (よしおか ふみお ) ■連載「図書情報の文化史」素描編■ 第26回 『万葉集』の周辺(その1) 館長 千 田  稔  まだ、日本の古代のあたりをさまよっている。ご不満の読者の方もおられる と察するが、古代は、やはり日本の原型を作った時代ということで、さっさと 通り抜けることはできないと、私は思う。  そこで、今回から『万葉集』の世界ということになるが、『万葉集』を図書 情報という観点から述べるとしても、約4500首を収める歌集をどのように 扱えばよいか、手に余る思いがする。そこで、私の興味のおもむくままに書か せていただくことで、お許しをいただきたい。  一体、『万葉集』はどのようにして編まれたのかという問題も、十分に解明 されていない。『万葉集』を編纂にするにあたって参照された歌集の名をしる ことができる。以下の六集が引用されている。『古歌集』、『柿本朝臣人麿歌 集』、『類聚歌林』、『笠朝臣金村歌集』、『高橋連虫麿歌集』、『田辺福麿 歌集』。編者はこれらの歌集を見ることができる立場にあったのだが、一括し てどこかに歌集がおかれていたか、それとも数部の歌集が作られ、主だった人 々に配られたのか。歌人仲間に回覧されたのかもしれない。そのあたりの事情 がまったく不明である。(つづく) ♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪ 【 県庁各課等のメールマガジン 】 ◇ 読者登録をお願いします!◇ ♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪ 読者登録はこちらから! http://www.pref.nara.jp/c_etc/mailmag.html  ★「大仏さんのつぶより情報」 (広報広聴課) ★「まほろば*地域づくり情報」(交流政策課)  ★「ボランティア情報誌Vio」(県民生活課)  ★「健康21ファンクラブ通信」(健康増進課)  ★「情報発見メルマガ編」(中小企業支援センター)  ★「E−夢 はっしん!」  (教育委員会)  ★「代官山で愛ましょう!」  (奈良県代官山iスタジオ)  ★「ならの農業と園芸」    (県森林技術センター)  ★「子育てメールなら」    (県子育て家庭サポートセンター) ■編集後記■  ワールドカップはイタリア優勝で幕を閉じました。フランスのジダンは、不 本意な引退試合になったと報じられています。しかし、優勝したイタリアも本 国に帰れば、八百長疑惑でたいへんだとか。梅雨空のようにはっきりしない結 末ですね。 さて、県立図書情報館メールマガジン「Lib Info NARA−奈良県立 図書情報館通信」第26号をご覧いただき、ありがとうございました。 次回第27号は、8月1日(火)に配信する予定です。皆様、ご愛読、よろし くお願いいたします。 =================================== ◎このメールマガジンへのご感想、ご意見などは、下記メールアドレスまでお 願いします。 *原則として、返信はいたしませんので、あらかじめご了承ください。 ◎このメールマガジンは、「まぐまぐ」を利用して発行しています。  http://www.mag2.com/ 「新着情報版」「ウィークリーまぐまぐ」の配信  が不要な場合は、こちらで解除できます。 http://www.mag2.com/wmag/ ◎ご覧になるコンピュータの環境によって、文字がずれて表示される場合の  対処については、こちらへ。 http://www.mag2.com/help/r107.html 当マガジンの解除は、こちらへ。 http://www.library.pref.nara.jp/netservice/mailmagazine.html =================================== ■□===========================■□ 発行:奈良県立図書情報館 〒630-8135 奈良市大安寺西1丁目1000番地 TEL 0742-34-2111(代表) FAX 0742-34-2777 http://www.library.pref.nara.jp e-mail info@library.pref.nara.jp ■□===========================■□