≫奈良県立図書情報館メールマガジン≪ 「Lib Info NARA −奈良県立図書情報館通信」 H18.6.15 No.024 ■==■目 次■==■ 図書情報館トピックス 情報BOX これも図書情報館 図書情報館−職員独り言 連載「図書情報の文化史」 編集後記 ――――――――――――――――――――――――――――――――――― ■図書情報館トピックス■ #企画展示(会場:2階メインエントランスホール)  写真展「世界共通語としてのサッカー」を開催中です。  2006年にドイツで開催されるFIFAサッカーワールドカップの公式の 芸術・文化プログラムのひとつで、世界80カ国を巡回中。世界最高として知ら れる写真家集団「マグナム・フォト」の写真家が世界中で人々を魅了するサッ カーをテーマに撮影。アンリ・カルティエ=ブレッソン、アバス、マーティン ・パーといった世界的に有名な写真家の作品もあります。ドイツで開催される ワールドカップにあわせた写真展です。 また、2006年ワールドカップ日本代表GKで、奈良県出身の楢崎正剛選手 が2002年ワールドカップで使用したグローブやシューズなども展示してい ます。ぜひご覧下さい。 共催:GOETHE-INSTITUT KYOTO(京都ドイツ文化センター)    キリンビール株式会社奈良支社 協力:(社)奈良県サッカー協会 #図書展示 ○「サッカーを読む愉しみ、観る悦び」展 写真展「世界共通語としてのサッカー」開催にあわせ、サッカー関連の館所蔵 図書、雑誌を展示しています。 会場:3階ブリッジ 期間:6月29日(木)まで #戦争体験文庫(3階専門資料スペース) 戦争体験文庫コーナーでは、『戦時下の国民生活 〜終章〜占領下の生活』を テーマに非図書資料を展示しています。 詳しくは    http://www.library.pref.nara.jp/oshirase/exhibition/index.html#W ARTIME   をご覧ください。 ■情報BOX■ ○館長公開講座「図書館劇場」第2幕  「平城京は、わがふる里」と題し、7月22日(土)に開催します。  申込み等詳細は、下記ページをご覧ください。  http://www.library.pref.nara.jp/oshirase/20060502.html ○ホームページのビジネス支援のページ「B−SIDE」、皆さんのビジネス や調査にお役立てください。また、ご意見、ご感想をお寄せください。   http://www.library.pref.nara.jp/reference/biz/b-side.html ○館の有料施設の予約を受付けています。詳細は、県立図書情報館ホームペー ジの有料施設利用案内のページをご覧ください。 http://www.library.pref.nara.jp/guide/index.html セミナルーム及び交流ホールについては、県・市町村共同運営による施設予約 システムからインターネットにより予約することもできます。インターネット で予約を行うには事前の利用者登録が必要です。詳しくは施設予約システムの 利用案内をご覧下さい。 https://e-kotonara.jp/contents/shisetu/reserve_ref/index.htm ■これも図書情報館(6)■ 図書情報館のくつろぎの場所として、2階カフェテラス・3階ブラウジングコ ーナ・庭園があります。なかでも庭園の散策がおすすめです。空調のきいた館 内はとても快適ですが、長時間の読書や調べ物に疲れたとき、庭園に出てみて ください。初夏の風に吹かれながら空や雲を眺めていると、身体のこわばりが ほぐれてきます。新緑の木々、小さな花芽をつけた紫陽花なども目を楽しませ てくれます。この季節、日陰が無いのが難点ですが、ウッドデッキに腰掛ける と普段目を止めない雑草もきれいな花を咲かせているのに気づきます。黄色い 花を咲かせた「カタバミ」、ピンクのくちびる形の花は「ホトケノザ」・・・ 館内にもどり『たのしい自然観察 雑草博士入門』で調べてみると、「雑草」 と呼んでいた草々にきちんと呼び名があることを知ることができました。 (うえだ としえ) ■図書情報館−職員独り言(6)■ No.22(H18.5.15発行)のメールマガジンに続き、芸草(うんそう)だより第 2弾です。 芸草を巡る秘話・・・。この話はJ.R.R.トールキンの『指輪物語』他の訳者、 故瀬田貞二氏邸の庭に植えられている芸草から始まります。夫人の話では、こ れは瀬田さんが30年ほど前、国立国会図書館東京本館からもらってこられたも のとのこと。それを(兵庫県)太子町立図書館の小寺啓章館長が株分けしても らわれ、奈良と芸亭(うんてい)との関わりから1株を旧奈良図書館に持って きてくださいました。またそのことを契機に、瀬田さんの夫人からさらにダン ボールに入ったプランター2個分の芸草が旧奈良図書館に送られてきました。 ちょうどこの時期、旧奈良図書館の職員が国立国会図書館関西館に出向してい たこともあり、当時の関西館長に了解をいただいて、その内の2株を関西館の 庭にも植えました。東京から兵庫と奈良へ、さらに奈良から京都へ、長い年月 と人の手を経て芸草は国会図書館東京本館から関西館へと旅してきました。そ して旧奈良図書館の職員にもそれぞれ株分けされ、それが現在、図書情報館の 庭に植わっている芸草へと受け継がれています。 日本最古の公開図書館、芸亭とその名の由来となったとも言われる芸草を巡る 不思議な縁に導かれ、「書物」と関わりを持つ人たちを介して、思いがけず芸 草の輪が広がりました。株分けされた芸草が、この時期それぞれの場所で可憐 な黄色の花をつけ、風に揺られているのを想う時、古からの志を受け継ぐ仲間 たちに励まされるようで、今日も新しい気持ちにたち返り、カウンターにつく パワーが湧いてきます。 【参考文献】 『指輪物語』(J.R.R.トールキン著 瀬田貞二訳 評論社 1972−1975 当館請 求記号933−トル) 『子どもと子どもの本に捧げた生涯−講演録瀬田貞二先生について』(斎藤惇 夫著 キッズメイト 2002 当館請求記号909−セタテ) *解説 小寺啓章                            (なかの きよこ ) ■連載「図書情報の文化史」素描編■ 第24回 図書情報としての『古事記』と『日本書紀』(その10)                 館長 千 田  稔 『日本書紀』神功皇后紀に引用されている文献史料は、『魏志』、『百済記』 、晋の『起居注』である。これらの史料から年代を与えようとするのだが、ま ず『魏志』つまり、「魏志倭人伝」のことであるが、『日本書紀』の編者は、 神宮皇后を「倭の女王」とみなそうとした。編者らは、中国の史書から知識を 得ていて、魏の時代に、倭の国に女王が君臨していたことは知識としてもって いた。しかし、編者たちの参照していた日本側の史料には、倭の女王、つまり 卑弥呼にあたる人物が記されていない。そこで、中国側の史料と編纂中の『日 本書紀』との間に、整合的な叙述をしなければならなかった。おそらく、その ことが、神功皇后紀を特別に設ける理由であったというのが、私見である。そ れほど『日本書紀』は、多くの文献を脇において、考証的に記述が進められた と推測してよいであろう。何といっても、日本の国の最初の国史であるから、 慎重な目配りがなされたと思われる。だが、中国の史書にいう倭の女王卑弥呼 を歴史の流れのどこに位置づけてよいかは、史局で議論があったにちがいない 。神功皇后摂政三十九年を『魏志』の己未、明帝の景初三年とした。(つづく ) ♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪ 【 県庁各課等のメールマガジン 】 ◇ 読者登録をお願いします!◇ ♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪ 読者登録はこちらから! http://www.pref.nara.jp/c_etc/mailmag.html  ★「大仏さんのつぶより情報」 (広報広聴課) ★「まほろば*地域づくり情報」(交流政策課)  ★「ボランティア情報誌Vio」(県民生活課)  ★「健康21ファンクラブ通信」(健康増進課)  ★「情報発見メルマガ編」(中小企業支援センター)  ★「E−夢 はっしん!」  (教育委員会)  ★「代官山で愛ましょう!」  (奈良県代官山iスタジオ)  ★「ならの農業と園芸」    (県森林技術センター)  ★「子育てメールなら」    (県子育て家庭サポートセンター) ■編集後記■  このメールマガジンが配信される頃は、ワールドカップの真っ最中。睡眠不 足の方も多いのではないでしょうか。 さて、県立図書情報館メールマガジン「Lib Info NARA−奈良県立 図書情報館通信」第24号をご覧いただき、ありがとうございました。 次回第25号は、7月1日(土)に配信する予定です。皆様、ご愛読、よろし くお願いいたします。 =================================== ◎このメールマガジンへのご感想、ご意見などは、下記メールアドレスまでお 願いします。 *原則として、返信はいたしませんので、あらかじめご了承ください。 ◎このメールマガジンは、「まぐまぐ」を利用して発行しています。  http://www.mag2.com/ 「新着情報版」「ウィークリーまぐまぐ」の配信  が不要な場合は、こちらで解除できます。 http://www.mag2.com/wmag/ ◎ご覧になるコンピュータの環境によって、文字がずれて表示される場合の  対処については、こちらへ。 http://www.mag2.com/help/r107.html 当マガジンの解除は、こちらへ。 http://www.library.pref.nara.jp/netservice/mailmagazine.html =================================== ■□===========================■□ 発行:奈良県立図書情報館 〒630-8135 奈良市大安寺西1丁目1000番地 TEL 0742-34-2111(代表) FAX 0742-34-2777 http://www.library.pref.nara.jp e-mail info@library.pref.nara.jp ■□===========================■□