≫奈良県立図書情報館メールマガジン≪ 「Lib Info NARA −奈良県立図書情報館通信」 H18.6.1 No.023 ■==■目 次■==■ 図書情報館トピックス 情報BOX これも図書情報館 図書情報館−職員独り言 連載「図書情報の文化史」 編集後記 ――――――――――――――――――――――――――――――――――― (訂正とお詫び)  5/15号に掲載の「芸草が咲きました」の記事に誤りがありました。 本文中の『国史大事典』は『国史大辞典』の誤りです。 訂正してお詫びします。 ■図書情報館トピックス■ #文化庁長官・河合隼雄さんのフルート演奏会 明日、「四季花鳥図をめでる夕べ」を開催します。 平井裕子さん(ピアノ)、川口京子さん(歌)を招いて、四季をテーマにした 童謡を演奏します。日本画家の上村淳之さん作「四季花鳥図」が当館に寄贈さ れたのを記念する催しです。河合さんと当館の千田稔館長とのトークも予定し ています。 当日18:00以降、ご迷惑をおかけすることもあるかと思いますが、ご理解 とご協力をお願いいたします。  主 催 奈良県立図書情報館、朝日新聞社  日 時 6月2日(金)18:30〜20:00(開場18:00)  会 場 2階メインエントランスホール #企画展示(会場:2階メインエントランスホール)  写真展「世界共通語としてのサッカー」を6月6日(火)より開催します。  2006年にドイツで開催されるFIFAサッカーワールドカップの公式の 芸術・文化プログラムのひとつで、世界80カ国を巡回中。世界最高として知ら れる写真家集団「マグナム・フォト」の写真家が世界中で人々を魅了するサッ カーをテーマに撮影。アンリ・カルティエ=ブレッソン、アバス、マーティン ・パーといった世界的に有名な写真家の作品もあります。ドイツで開催される ワールドカップにあわせた写真展です。ぜひご覧下さい。 共催:GOETHE-INSTITUT KYOTO(京都ドイツ文化センター)    キリンビール株式会社奈良支社 #図書展示 ○「サッカーを読む愉しみ、観る悦び」展 写真展「世界共通語としてのサッカー」開催にあわせ、サッカー関連の館所蔵 図書、雑誌の展示を行います。 会場:3階ブリッジ 期間:6月1日(木)〜29日(木) #戦争体験文庫(3階専門資料スペース) 戦争体験文庫コーナーでは、本日より『戦時下の国民生活 〜終章〜占領下の 生活』とテーマで非図書資料の展示を行います。 詳しくは    http://www.library.pref.nara.jp/oshirase/exhibition/index.html#E CO   をご覧ください。 ■情報BOX■ ○ホームページのビジネス支援のページ「B−SIDE」、皆さんのビジネス や調査にお役立てください。また、ご意見、ご感想をお寄せください。   http://www.library.pref.nara.jp/reference/biz/b-side.html ○館の有料施設の予約を受付けています。詳細は、県立図書情報館ホームペー ジの有料施設利用案内のページをご覧ください。 http://www.library.pref.nara.jp/guide/index.html セミナルーム及び交流ホールについては、県・市町村共同運営による施設予約 システムからインターネットにより予約することもできます。インターネット で予約を行うには事前の利用者登録が必要です。詳しくは施設予約システムの 利用案内をご覧下さい。 https://e-kotonara.jp/contents/shisetu/reserve_ref/index.htm ■これも図書情報館(5)■  何か気になることがあって、調べものをしたいと考えたときに「そうだ!図 書情報館に行ってみよう」と考えて見て下さい。図書情報館は、情報の宝箱で す。 以前にこんな質問がありました。「凍れる音楽」って何のことですか?雲を掴 むような質問に一瞬ドキッとしたのですが、少し時間をいただき、持てる知識 を動員し調べてみました。音楽のことと思っていたのですが、実は、薬師寺の 東塔の上にある「水煙(すいえん)」のことを明治に日本にきていた米国の日 本美術研究家のアーネスト・F・フェノロサが「凍れる音楽」と形容して欧米 で紹介したということが分かり、薬師寺関連の資料やフェノロサの資料を見て いただくことができました。 ご自分で探してみて、わからないときには、職員に聞いて見て下さい。何かお 役に立てるかと思います。 (にしかわ けいこ) ■図書情報館−職員独り言(5)■ 4月から5月初旬にかけて鳥の本を展示した。 展示する資料を選ぶために書庫の本も取り出して確認する。当館は創立が明治 42(1909)年。明治期から収集した資料が保存されているので、たとえば「鳥 」というキーワードで本を取り出してみると、山階鳥類研究所の創設者山階芳 麿ほか、内田清之助、中西悟堂などその時代時代に鳥の生態に関心を寄せ、見 守り、研究してこられた方々の著書がある。ひょっとすると「聴耳頭巾」を持 っておられた先人の、鳥に寄せる思いや姿が見えてくる。今回の展示は、テー マを「調べるっておもしろい 鳥の研究」としてバードウォッチングや鳥の生 態を中心にしたため、これらの方々の著書の展示は断念したが、昭和15年に刊 行された『野鳥生態寫眞集 : 鸛鷺 第一輯』(清棲幸保著 芸艸堂)を展示す ることができた。兵庫県出石郡で撮影されたコウノトリの営巣から巣立ちの様 子をとらえた、今となっては貴重な一連の写真が収載されている。 他にも割愛したものがある。鳥と歌についてのアプローチもそのひとつ。 鳥といえば歌。今年はモーツァルトの生誕250年に当たるが、歌劇『魔笛』の 愛すべき人物パパゲーノは鳥刺し。パブロ・カザルスは、故郷カタロニアの民 謡「鳥の歌」に自由への強い意思をこめた。ヒバリ、ナイチンゲール、白鳥、 鴉、ハト、ツバメ・・・世界各国の民謡や歌曲に歌われている鳥もまた数多く ある。小学校で習う楽器リコーダーは、もともと小鳥の歌を記録するという意 味のrecordに由来している。 いつかまた、鳥と音楽をテーマに展示をやってみるのはどうかしら。断片をた ぐりよせながら企画を想い浮かべるのはなかなかに楽しい。 さて、6月2日にはメインエントランスホールでフルートと歌とピアノのコンサ ート「四季花鳥図をめでる夕べ」が催される。絵の中で鳥も歌うことだろう。 (はなき けいこ) ■連載「図書情報の文化史」素描編■ 第23回 図書情報としての『古事記』と『日本書紀』(その9)                 館長 千 田  稔 『日本書紀』の構成と内容に関しては、さまざまな問題について論議されてき たが、中でも神功皇后紀も解明できない課題の一つである。『日本書紀』の全 巻を通して、皇后紀があるのは、これだけである。だからなぜ神功皇后紀が挿 入されたかが判然としない。ここでは、その内容に触れる余裕はないのだが、 明治の歴史研究家は、神功皇后紀に引用されている史料から、皇后の年代を定 めるための基準を探ろうとした。それについては次回以降に紹介するとして、 神功皇后紀を挿入することを主張した人物を探ってみたい。 神功皇后は仲哀天皇の皇后で、応神天皇の母と位置づけられている。そしてオ キナガタラシヒメと称されている。オキナガとは息長のことであるから、神功 皇后は息長氏出身の女性と設定されている。なぜ息長氏ゆかりとする人物をつ くりあげることになったのか。おそらく、息長系の天皇(大王)系譜を作り上 げるのが目的であったと私は考えている。だから、神功皇后は虚構的要素が色 濃いのだが、神功皇后紀の設定を強く主張したのは、史局の一員であった忍壁 皇子ではないかというのが、私見である。忍壁皇子は天武天皇の第九皇子で、 忍壁はオサカベとよむ。オサカベはオサカ+べであり、オサカは忍坂(桜井市 )で息長氏の大和での根拠地。忍壁皇子は息長氏ゆかりの集団の女性を乳母と して育ったらしい。そのため、『日本書紀』にオキナガタラシヒメをとりあげ るのを主張したのは忍壁皇子とする可能性はある。(つづく) ♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪ 【 県庁各課等のメールマガジン 】 ◇ 読者登録をお願いします!◇ ♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪ 読者登録はこちらから! http://www.pref.nara.jp/c_etc/mailmag.html  ★「大仏さんのつぶより情報」 (広報広聴課) ★「まほろば*地域づくり情報」(交流政策課)  ★「ボランティア情報誌Vio」(県民生活課)  ★「健康21ファンクラブ通信」(健康増進課)  ★「情報発見メルマガ編」(中小企業支援センター)  ★「E−夢 はっしん!」  (教育委員会)  ★「代官山で愛ましょう!」  (奈良県代官山iスタジオ)  ★「ならの農業と園芸」    (県森林技術センター)  ★「子育てメールなら」    (県子育て家庭サポートセンター) ■編集後記■  6月9日、ドイツワールドカップ2006開幕です。楽しみにされている方 も多いでしょう。図書情報館は企画展示と図書展示でアプローチします。お楽 しみに。 さて、県立図書情報館メールマガジン「Lib Info NARA−奈良県立 図書情報館通信」第22号をご覧いただき、ありがとうございました。 次回第24号は、6月15日(木)に配信する予定です。皆様、ご愛読、よろ しくお願いいたします。 =================================== ◎このメールマガジンへのご感想、ご意見などは、下記メールアドレスまでお 願いします。 *原則として、返信はいたしませんので、あらかじめご了承ください。 ◎このメールマガジンは、「まぐまぐ」を利用して発行しています。  http://www.mag2.com/ 「新着情報版」「ウィークリーまぐまぐ」の配信  が不要な場合は、こちらで解除できます。 http://www.mag2.com/wmag/ ◎ご覧になるコンピュータの環境によって、文字がずれて表示される場合の  対処については、こちらへ。 http://www.mag2.com/help/r107.html 当マガジンの解除は、こちらへ。 http://www.library.pref.nara.jp/netservice/mailmagazine.html =================================== ■□===========================■□ 発行:奈良県立図書情報館 〒630-8135 奈良市大安寺西1丁目1000番地 TEL 0742-34-2111(代表) FAX 0742-34-2777 http://www.library.pref.nara.jp e-mail info@library.pref.nara.jp ■□===========================■□