≫奈良県立図書情報館メールマガジン≪ 「Lib Info NARA −奈良県立図書情報館通信」 H18.4.1 No.019 ■==■目 次■==■ 図書情報館トピックス 情報BOX 図書情報館あれこれ 図書情報館−職員独り言 連載「図書情報の文化史」 編集後記 ――――――――――――――――――――――――――――――――――― ■図書情報館トピックス■ ☆3月18日(土)に「働くことを考える−職業生活をデザインする」をテー マに、開館記念トークセッションが開催されました。 働き方研究家”でもあるプランニングディレクターの西村佳哲さんが、自分の 仕事や働き方研究家として取材されたちょっと気になる仕事人に関してのお話 の後、大阪大学教授の鷲田清一さんがそれを踏まえながら「働く」とか「仕事 」についてお話されました。その後は、お二人で参加者からの質問や感想も交 えながらのフリートークとなりました。参加者にも好評で、今後も関連の企画 を考えて生きたいと考えています。 ☆3月26日(日)に第3回開館記念講演会が開催されました。   坂井佐久次氏(株式会社日本カラーエンジニヤーズ専務取締役)と岡村匡 倫氏(同 経営戦略室室長)を講師にお招きし、「広告画像における情報処理 技術の活用」をテーマにお話をいただきました。実際に使われている広告を教 材にして、効果的に商品やその内容をアピールできる情報処理技術の実演・解 説をしていただきました。画像処理などの様子がリアルで、参加者の皆さんも 興味津々の様子でした。 ■情報BOX■ ○2階メインエントランスホールでは、「環境に配慮した新技術−木部・コン クリート部・水を甦らせる技術」展を開催しています。  詳しくは、 http://www.library.pref.nara.jp/oshirase/exhibition/index.html#TECH   をご覧ください。 ○3階ブリッジでは、「桜に会う」展を開催中です。詳しくは、 http://www.library.pref.nara.jp/oshirase/exhibition/index.html#SAKURA をご覧ください。 ○4月1日(土)より奈良県立図書情報館ITサポーターズが、企画・運営する 「パソコン初心者向け講習会」を下記のとおり開催します。  ITサポーターズは、図書情報館の情報機器を中心とした一般の利用者に対す る支援活動を行いながら、自らも図書情報館の機能を活用することで、利用者 交流の中心的な役割を担っていこうとするボランティア集団です。今回、開館 後はじめて企画から運営までITサポーターズが担当します。  1 日 時:平成18年4月15日(土) 13:30〜16:30  2 会 場:奈良県立図書情報館2階セミナールーム  3 テーマ:「ワードを使ってマイブックカバーを作ろう」  4 対象者:マウスの操作や簡単な文字入力ができる方または館主催の「簡 単パソコン教室」受講修了者  5 募集人員:20名(先着順)  6 参加費用:無 料  7 申込み:奈良県立図書情報館2階貸出・返却カウンターにて受付  8 募集期間:4月1日(土)〜 定員になり次第締め切り ○図書情報館が編集する新しい情報誌『ナラヲヨム』第2号を掲載しています 。  http://www.library.pref.nara.jp/publication/narawoyomu/index.html ○ホームページに、ビジネス支援のページ「B−SIDE」が加わりました。 皆さんのビジネスや調査にお役立てください。また、ご意見、ご感想をお寄せ ください。   http://www.library.pref.nara.jp/reference/biz/b-side.html ○館の有料施設の予約を受付けています。詳細は、県立図書情報館ホームペー ジの有料施設利用案内のページをご覧ください。 http://www.library.pref.nara.jp/guide/index.html セミナルーム及び交流ホールについては、県・市町村共同運営による施設予約 システムからインターネットにより予約することもできます。インターネット で予約を行うには事前の利用者登録が必要です。詳しくは施設予約システムの 利用案内をご覧下さい。 https://e-kotonara.jp/contents/shisetu/reserve_ref/index.htm ■これも図書情報館(1)■  「テレビを例に夢を語りましょう。こんなサービスがあったらどうでしょう ?ニュースやスポーツ、映画などあらゆるジャンルの映像を揃えた業者から、 自分が見たいときに映像を転送し、家庭の計算機にためます。ニュースであれ ば、定期的更新される最新のものはもちろん、過去のものも取り寄せることが できます。映像は、メニューや画像を使ったごく簡単な操作で検索できます。 受信料は徴収されますが、家庭の計算機に転送した映像は何度繰り返し鑑賞し ても料金はかかりません。・・・」 今から10年前に出版された「ハッピーネットワーキング」(山本和彦著. ア スキー出版局)という本の一節です。大学でインターネットを使いだした頃の 書籍です。図書情報館の影も形もなかった10年前の書籍ですが、今から読み 返しても、的を得ていると思います。 2Fの情報スペースの書架には、今を語る書籍から、時代を超えて耐えてきた 名著を厳選して配架しています。 春うららかなひととき、図書情報館で、コンピュータの名著をじっくり読みあ さるのも楽しいかもしれません。今から10年後を真面目に予測するために・ ・・。 ■図書情報館−職員独り言(1)■ 図書情報館では皆様のご好意による資料の受け入れがあります。なかでも美術 館、博物館の図録や展示目録は鑑賞者を対象に発行されているため、書店にな い場合が多く貴重な資料です。できるだけ早く有効に利用できるようにつとめ ています。しかし、一般書とは異なり大きさも形もさまざまで、ずっしりと重 い図録を前に「デジタル化できないのかしら」と思うこともあります。図書情報 館の所蔵する資料の有効利用という点からデジタル化を考えてみますと、例え ば絵図展示ギャラリーで公開中の当館所蔵古絵図などを画像として図書情報館 がCD-ROMなどに保存し、利用者が好きな時に取り出して見る。というような利 用の仕方もできてしまうわけです。技術的なこと経済面でのことは省きますが 、今やデジタルカメラ全盛の時代です。超高精細デジタル画像で画像処理を施 せば情報や色彩がより美しく復元できるようになってきています。 開館記念のCGコンテストの入賞作品はきっと複雑な模様であろうと勝手に思 っていましたが、可憐な草花や幻想的な夜の世界であり、てんとう虫の本たち でした。森羅万象という図もありましたようになじみのある自然界をモチーフ にしたデザインでした。 古絵図や和古書漢籍の絵入本などを画像化して、研究の対象だけではなく様々 に利用が実現できたら面白いことでしょう。もちろん利用のルールづくりはい うまでもありません。美術館、博物館のデジタル図録が一般化しないのは、著 作権や所蔵権さらにデジタル図録への作品の掲載許可を求める手続きなどに時 間がかかるということのようです。仮に、これらの権利問題が全て解決したと しても、複製の問題があります。コピーされることによって本来の作品の持つ イメージが損なわれてしまい、勝手に独り歩きする作品にどう責任を持つのか 。といった管理の問題などがあるようです。 西野嘉章氏は、早くから『学芸員の皆さんは、博物館は、社会教育のための施 設であり、営利を追求するものでないという原則論を武器に戦うべきです』と 、述べておられます(*注) 。 学芸員を司書に、博物館を図書館に置き換えると、資料のデジタル化を将来ど のように利用につなげていくのか。不特定多数への情報の公開がデータの濫用 になってしまうという不安をなくすためには何をすべきかと考えさせられます 。 このように考えると、ずっしりと重い図録ですが頁を一枚一枚繰りながら、ゆ ったりとした時間を過ごすのもいいものかもしれないと思えてきます。 (*注)『二十一世紀博物館:博物館資源立国へ地平を拓く』より     西野嘉章著 東京大学出版会(2000.11) 069−ニシノ(3F一般開架 ) 図録などを知りたい方は下記の本をおすすめします 『展覧会カタログの愉しみ』 今橋映子著 東京大学出版会(2003.6) 706.9-イマハ(3F一般開架) ■連載「図書情報の文化史」素描編■ 第19回 図書情報としての『古事記』と『日本書紀』(その5)                 館長 千 田  稔 前回までのべてきたのは、『万葉集』の編纂に際して、『古事記』の歌謡を採 用している事実があるという事である。前掲の歌に、関係するのだが、『古事 記』の次の歌が『万葉集』巻13−3263として収められている。わずかに 異なる箇所があるのだが、それは、『万葉集』の編者の筆が入ったか、あるい は異本によるのか、そのあたりはわからない。 こもりくの 泊瀬の河の/上つ瀬に 斎杙(いくひ)を打ち/下つ瀬に真杙( まくひ)を打ち/斎杙には鏡を懸け/真杙には 真玉を懸け/真玉なす あが 思ふ妹(いも)/鏡なす あが思ふ妻/ありと言はばこそよ/家にも行かめ  国をも偲はめ 『万葉集』の左注には、「古事記を検(かむが)ふるに曰く、件の歌は、木梨 軽太子のみづから身まかりましし時に作るといへり」とある。『古事記』では 、前掲の歌と関係しながら物語を構成しているが、『万葉集』では巻1と巻1 3とに分けて収載されていて、あたかも両者は無関係のようになっている。( 続く) ♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪ 【 県庁各課等のメールマガジン 】 ◇ 読者登録をお願いします!◇ ♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪ 読者登録はこちらから! 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